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第29回福岡・アトランタ青少年訪問団派遣レポート④~アトランタでの驚き~

2025年8月の福岡・アトランタ青少年訪問団派遣事業について、訪問団員(8名)のレポートをご紹介します。

4人目、福翔高校2年 齋藤さんのレポートです。

-テーマ-
アトランタでの驚き

 

今回、私は第29回福岡・アトランタ青少年訪問団の一員として、約6日間アトランタでのプログラムに参加しました。福岡を出発する前は、アメリカという国について“映画やニュースで見る大きな国”という漠然としたイメージしか持っていませんでした。しかし、実際に現地で人々と交流し、学校や家庭での生活を体験することで、自分の中のイメージとの違いや、新しく知った文化の豊かさに何度も驚かされました。短い期間ではありましたが、その中での経験はとても濃く、今後の自分の考え方や行動に大きく影響を与えてくれるものだと感じています。本報告書では、その中でも特に私が驚いたことについていくつか紹介したいと思います。

①若い頃から運転ができる
アトランタに来てまず一番最初に驚いたことは、とても若い年齢で車を運転できるということです。日本では18歳にならないと自動車の運転免許を取ることができません。しかしアメリカでは高校生の頃から免許を取得することが可能です。州によって免許を取れる年齢は異なりますが、アトランタのあるジョージア州では免許の種類が3段階に分かれています。
•    学習者許可証(Learner’s Permit):15歳から取得可能(保護者や大人と同乗して運転できる)
•    中間免許(Intermediate License):16歳から取得可能(夜間の運転や同乗者の人数に制限あり)
•    フルライセンス(Class C License):18歳から取得可能(制限なしで自由に運転できる)
このように、アメリカでは最短で15歳から車の免許を取得できるため、高校生でも日常的に自分で車を運転しているということに大きな衝撃を受けました。実際に、私のホストシスターも車を運転しており、ホームステイ中には学校やショッピングモール、観光地など様々な場所へ連れて行ってくれました。日本では高校生が車を運転することは考えられないので、同年代の子が当たり前のように運転している姿を見るのはとても新鮮で大人びており文化の違いを強く実感しました。また、車社会であるアメリカでは若いうちから運転することが生活の一部となっているのだと学びました。

②学校の授業
次に驚いたことは、学校での授業についてです。私が通った学校では、なんとバイオリンそのものが授業として組まれていました。生徒は一人ひとり自分のバイオリンを持ち、先生の指導のもとで基礎練習から合奏まで取り組んでいました。日本の学校ではバイオリン専用の授業があることはほとんどなく、音楽の授業でも座学の授業が多く、実技があったとしても鍵盤ハーモニカやリコーダーが中心であるため、高校生が授業としてバイオリンを学んでいる姿には非常に驚かされました。
さらに印象的だったのは、授業のクオリティの高さです。生徒たちの演奏は本当に素晴らしく、「本当に高校生が演奏しているのか」と思うほど上手で、私は圧倒されました。特に合奏では、一人ひとりが自分のパートを正確に演奏しながらも、全体の音色が美しく調和していて、本当にオーケストラの演奏を聞いているような気持ちになりました。授業の雰囲気や生徒たちの集中力から、音楽を学ぶことの楽しさや大切さを改めて実感しました。
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↑授業中の様子


③ファッション
三つ目に驚いたことは、ファッションの違いです。アトランタの街を歩いていると、女性は露出の多い服や体にフィットした服を着ている人が多く、男性もカジュアルで個性的な服装をしているのが印象的でした。特に髪型も自由で、日本では前髪を作る人が多いですが、アメリカでは前髪を作らないスタイルの人が多く、日本で見る高校生や街中の人とは雰囲気が大きく異なっていました。色鮮やかなスニーカーやアクセサリーを取り入れたコーディネートも多く、皆が自分の個性を楽しみながら服装を選んでいる様子が伝わってきました。
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 ↑アトランタの洋服屋

一方で、学校では逆にとてもリラックスした服装が多く、ジャージやスウェット、Tシャツなど、動きやすくシンプルなスタイルが中心でした。カバンも自由で、リュックやトートバッグなど自分の好きなものを使っており、服装のルールが厳しくないことに驚きました。街中の華やかなファッションとは対照的に、学校では快適さや実用性が重視されていることがよくわかりました。日本の学校ではほとんどが制服で統一されているため、アメリカの学校の自由な服装は大きな違いだと感じました。

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↑生徒の服装                                                           ↑生徒のリュックサック

④人々のフレンドリーさ
四つ目に驚いたことは、人々のフレンドリーさです。アトランタで出会った人たちは、年齢や立場に関わらずとても親しみやすく、初めて会った私にも笑顔で話しかけてくれました。特に学校に行ったとき、全然知らないクラスメイトから「I like your outfit!(その服いいね!)」と言われたときは、とても嬉しかっです。ランチの時間でも、たくさんの生徒が声をかけてくれて、すぐに友達ができたことも印象的でした。授業中や休み時間でも、困っているときには気軽に助けてくれるなど、温かく開かれた雰囲気の中で学べることに感動しました。街中でも店員さんや道行く人がフレンドリーに接してくれることが多く、アメリカの人々のオープンで親しみやすい性格を肌で感じることができました。
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今回のアトランタ訪問を通して、異なる文化や生活習慣、教育、ファッション、そして人々の温かさに触れることができ、とても貴重な経験になりました。初めての海外体験で戸惑うこともありましたが、現地の方々の親切さやフレンドリーさに助けられ、多くの学びや気づきを得ることができました。最後になりましたが、本事業にご協賛いただいたデルタ航空様と大韓航空様、ご協力いただいた各団体の皆様、そしてホストファミリーの方々に心より感謝申し上げます。皆様のおかげで、安全で充実した滞在を送ることができ、今回の訪問が私にとって一生の思い出となりました。

  2025/11/10   福岡市姉妹都市実行委員会